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■介護休業の申出ができる者について確認する。

 介護休業制度を利用できる従業員の範囲を、勤務成績や勤続年数、また、同居の有無や他の介護人の有無といった家庭の事情について条件をつけてよいのか。

 介護休業制度は、家族のために介護をしたいと希望する労働者の意思を尊重し、介護のため一定期間休業することを認め、労働者が継続して勤務することを可能にするものです。

 介護休業取得の権利は広い範囲の労働者に認められるべきものですが、育児・介護休業法には、介護休業制度の対象となる労働者の範囲の最低基準が定められています。

 したがって、これを下回るような定めをすることはできません。

<POINT1.対象となる労働者の要件>

 介護休業をすることができる労働者は、育児・介護休業法では、要介護状態にある対象家族を介護する男女労働者とされており、「要介護状態」とは、負傷、疾病または身体上もしくは精神上の障害により、2週間以上の期間にわたり常時介護を必要とする状態のことをいいます。

 この労働者の範囲からは、雇用契約上、雇用の長期継続を図るという介護休業の趣旨になじまない者として、日々雇用される者は除外されています。

 また、勤務期間が1年に満たない者など一定の要件に該当する労働者について、その事業場の労働者の過半数で組織する労働組合か、そのような労働組合がない場合はその事業場の過半数を代表する者との書面による協定で介護休業をすることができない労働者として定められた場合には、事業主はその労働者からの介護休業の申出を拒むことができます。

 労使協定で介護休業の申出を拒むことができる者は、

  1. その事業主に引き続き雇用された期間が1年未満の労働者
  2. 1.以外で労働者が介護休業をすることができないこととすることについて合理的な理由があると認められる労働者として次に掲げるもの

ア.申出の日から93日以内に雇用関係が終了することが明らかな者

イ.1週間の所定労働日数が2日以下の者

のいずれかの者をいいます。

 なお、期間を定めて雇用される者であっても、介護休業開始予定日から起算して93日を経過する日から6か月を経過する日までに、その労働契約が満了することが明らかでない者は介護休業を取得することができます。

 「労働契約が満了することが明らか」にあたるか否かは、休業の申出があった時点で労働契約の更新がないことが確実であるか否かによって判断されます。事業主が「更新しない」旨の明示をしていない場合については、原則として、「更新しない」とは判断されず、「労働契約が満了することが明らか」にはあたらないこととなります。

 したがって事業主は、日々雇用の者および労使協定で対象外とした者以外の労働者からの介護休業の申出を拒むことはできません。

※当記事作成日時点での法令に基づく内容となっております※


《参考となる法令・通達など》

  • 育児・介護休業法1条、2条、6条、11条、12条
  • 育児・介護休業則24条、25条平28.8.2職発0802第1・雇児発0802第3
  • 「令和3年改正育児・介護休業法に関するQ&A」(令和4年7月25日時点厚生労働省)