同じ家族に対する介護休業を複数回の取得が認められるそうだが、具体的には、どのような場合に認められるのか。回数や期間などの制限もあるのか。休業期間や回数などについて、どのようなことに留意すればよいのか教えていただきたい。
介護休業については、同一の対象家族について3回まで、通算して93日まで取得することができます。
<POINT1.介護休業の複数回取得>
介護休業の回数および日数の限度については、同一の対象家族について通算93日の限度の中で3回まで、介護休業が取得できます。
これは、介護休業の複数回取得へのニーズがある中で、短期間の休業で復帰する者も少なくないなど同一の介護状態であっても再度介護休業を取得する必要性が高いことを踏まえたものです。
なお、独立行政法人労働政策研究・研修機構が行った「家族の介護と就業に関する調査」(2020年3月)によれば、介護休業の分割取得を認めている勤務先における離職率は2.9%、分割取得を認めていない勤務先における離職率は10.9%と、分割取得を認めることで離職率が低くなっています。
<POINT2.介護休業の期間・回数に対する制限の可否>
介護休業の1回の取得期間については育児・介護休業法上規定はなく、通算93日までの労働者が申し出た期間取得できることになっているため、1回の最低取得期間を設けることは認められません。
ただし、法を上回る部分について、例えば、・・・
- 93日を超える部分については1回の取得期間を2週間以上とする
- 分割4回目からは、1回の取得期間を2週間以上とする
とすることは可能です(するかしないかは会社の判断によるものですので誤解なきよう宜しくお願い致します)。
また、介護休業の複数回取得は、通算93日について、具体的な期間の上限等なく3回までの分割取得を認める制度であるため、通算93日とならない場合、介護休業開始日から1年を超えたとしても2回目以降の取得は可能であることから、介護休業開始日から1年以内で上限3回までと限定をつけることは認められません。
<POINT3.介護休業の申出ができない例>
介護休業を取得したことがある労働者は、当該介護休業にかかる対象家族が次のいずれかに該当する場合には、当該対象家族についての介護休業の取得の申出はできません。
- 当該対象家族について、3回の介護休業をした場合
- 当該対象家族について介護休業をした日数(介護休業を開始した日から介護休業を終了した日までの日数とし、2回以上の介護休業をした場合にあっては、介護休業ごとに、当該介護休業を開始した日から当該介護休業を終了した日までの日数を合算して得た日数とします。)が93日に達している場合
<POINT4.介護休業をしない場合の所定労働時間の短縮措置の期間>
事業主は、介護休業をしない労働者について、労働者が希望するときは所定労働時間の短縮などの措置を講じなければなりませんが、この介護のための所定労働時間の短縮措置は、介護休業とは別に、利用開始から3年以上の期間で2回以上利用が可能な措置としなければなりません。
※当記事作成日時点での法令に基づく内容となっております※
《参考となる法令・通達など》
- 育児・介護休業法5条、23条2項
- 平28.8.2職発0802第1・雇児発0802第3
- 「平成28年改正法に関するQ&A」(平成30年5月15日更新 厚生労働省)
