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■育児休業期間中にも年次有給休暇を取得させなければならないかを確認する

 未消化の年次有給休暇を育児休業期間中に取得したいと申出があった。

 申し出た従業員が言うには、未消化の年休が育児休業期間中に時効により消滅するので、それまでに取得しておきたいとのことだが、このような理由でも年次有給休暇を取得させなければならないのか。

 年次有給休暇とは、本来労働義務のある日に、毎年一定日数の休暇を与え、労働者に休養を取らせることが目的です。

 育児休業の申出をすると、その期間は労働義務は消滅しますから、この期間に有給休暇を請求する余地はないものと考えます。したがって、年次有給休暇の取得は拒否できると考えます。

<POINT1.年次有給休暇の意義>

 年次有給休暇は、労働者に毎年一定数の休暇を与えることにより、労働者に対して休養をとらせ、疲労をいやしたり、リフレッシュすることを目的とされます。労働者は休暇をとっても、賃金などについては出勤したものと同等の補償を得られ安心して休暇期間を過ごせることになります。したがって、もともと労働義務のある日について年次有給休暇を取得することになります。

 

<POINT2.育児休業期間と年次有給休暇>

 年次有給休暇が労働義務のある日について取得するとすれば、育児休業期間中など労働義務のない日について取得を請求することはできません。行政通達においても「育児休業申出後には、育児休業期間中の日について年次有給休暇を請求できる余地はない」としています。

 しかし、育児休業申出の前に年次有給休暇の請求が行われた場合で、次のような場合には、年次有給休暇を取得せざるを得ない場合もあります。

  1. 育児休業申出前に育児休業期間中の日について事業主が行使した時期変更権により時季指定が行われた場合
  2. 育児休業中の特定日について、労使協定に基づいた年次有給休暇の計画的付与が行われる場合

※当記事作成日時点での法令に基づく内容となっております※


《参考となる法令・通達など》

  • 労基法39条
  • 育児・介護休業法5条
  • 平成7.9.29婦発270