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■出生時育児休業開始予定日以後に就業を撤回する場合について確認する。

 出生時育児休業中に何日か就業することで同意を得ていた男性従業員から、出生時育児休業開始予定日以後に「出生時育児休業中の就業をとりやめたい」との申出があった。事情を聴いたところ、生まれた子供の健康状態が悪く、付き添いが必要とのこと。

 この場合、従業員が既にした同意を撤回できるのか。また、従業員から子どもの健康状態に関する証明書などを取得しても問題ないのか。

 出生時育児休業中の就業について同意をした従業員は、出生時育児休業開始予定日とされた日以後であっても、出生時育児休業申出に係る子が負傷、疾病または身体上もしくは精神上の障害その他これに準ずる心身の状況により、2週間以上の期間にわたり世話を必要とする状態になったときなど特別の事情がある場合は、休業中の就業についての同意を撤回することができます。

 その際、事業主は、労働者に、その特別の事情に係る事実を証明することのできる書類の提出を求めることができます。

<POINT1.休業中の就業についての同意の撤回>

 出生時育児休業中の就業について同意をした従業員は、出生時育児休業開始予定日の前日までは、事由を問わず、同意の全部または一部を撤回することができます。

 ただし、この同意の撤回は、出生時育児休業開始予定日とされた日以後においては、次の特別の事情がある場合に限られます。

  1. 出生時育児休業申出に係る子の親である配偶者の死亡
  2. 1.の配偶者が負傷、疾病、または身体上もしくは精神上の障害その他これらに準ずる心身の状況により出生時育児休業申出に係る子を養育することが困難な状態になったこと
  3. 婚姻の解消その他の事情により1.の配偶者が出生時育児休業申出に係る子と同居しないこととなったこと
  4. 出生時育児休業申出に係る子が負傷、疾病または身体上もしくは精神上の障害その他これらに準ずる心身の状況により、2週間以上の期間にわたり世話を必要とする状態になったとき

<POINT2.撤回の申出に係る特別の事情を証明する書類>

 休業中の就業について同意の撤回は、

㋐その旨、

㋑その年月日および

㋒上記の特別の事情に係る事実

を事業主に申し出ることによって行わなければなりません。

 事業主は、休業中の就業について同意の撤回があったときは、㋐休業中の就業について同意の撤回の申出を受けた旨および㋑申出を拒む場合には、その旨とその理由を速やかに労働者に通知しなければなりません。

 そして、事業主は、その撤回をした労働者に対して上記の特別の事情に係る事実を証明することのできる書類の提出を求めることができます。この書類として利用可能な例を示すと次のとおりです。

①配偶者の死亡の事実

…医師が交付する死亡証明書または死体検案書

②配偶者が子を養育することが困難な状態の事実

…身体障害者手帳の写し等のほか、入院または安静等を必要とする旨の医師の診断書

③ 配偶者が子と同居しなくなった事実

…住民票記載事項の証明書または出張命令書の写し

④ 子が負傷、疾病または身体上もしくは精神上も障害その他これらに準ずる心身の状況により、2週間以上の期間にわたり世話を必要とする状態

ア.その子と労働者との続柄

…住民票記載事項の証明書

イ.要介護状態の事実

…障害児通所給付費支給決定書、医師等が交付する要介護状態の事実を証明する書類

 また、上記の証明書等に代わってそれぞれの事実が証明できる他の書類を提出することを妨げるものではなく、その労働者の同僚等第三者の申立書の提出なども含め様々な方法が可能です。

 さらに、証明方法について、同意の撤回を行う労働者に過大な負担をかけることがないようにすべきものであるとされています。

 なお、事業主が同意の撤回をした労働者に対して証明書類の提出を求め、その提出をその労働者が拒んだ場合にも、同意の撤回自体の効力には影響がないものとされています。

※当記事作成日時点での法令に基づく内容となっております※


《参考となる法令・通達など》

  • 育児・介護休業法9条の5
  • 育児・介護休業則21条の19、23条
  • 令7.1.20.職発0120第2・雇均発0120第1