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■深夜にのみ就業する労働者に対する深夜割増賃金の設定について確認する

 当社には、深夜(午後10時から翌日午前5時)の業務だけに従事する従業員Jがいる。この従業員Jに対しては一定の日額を設定してきたが、先日、その額に対して深夜割増分を加えるべきではないかとの指摘を受けたのだが、そのような賃金の設定は必要なのか。

 深夜時間帯に労働させた場合には、深夜割増賃金の支払が必要となります。

 ただし、日額に深夜割増分を含めて賃金を設定することは可能ですので、貴社の設定した日額に、深夜割増分が含まれていることが明確であれば、深夜割増分を増額して支払う必要はありません。

 一方、日額に深夜割増分が含まれていない場合は、今後深夜割増分を増額して支払う必要があり、また、これまでの賃金の差額についても清算して支払う必要があります。

<POINT1.深夜労働時間に対する割増賃金>

 労働時間が午後10時から翌日午前5時までの深夜に及ぶ場合には、深夜労働に対する割増賃金を支払うことになります。深夜労働の割増率は2割5分以上ですが、深夜労働時間が1日8時間の法定労働時間をもこえる場合には、その割増率は5割以上となります。

 

<POINT2.割増賃金を含んだ賃金設定>

 深夜割増賃金を含んだ賃金設定を行う場合には、就業規則等により、深夜労働の割増賃金を含めて日額が定められていることが必要となります。

 さらに、割増賃金分と本来の日額分とを明確に区分する必要があることと、各月ごとに支払われている割増賃金分が、各月の深夜労働の時間数に基づいて計算した割増賃金額以上の金額であることを満たしていなければなりません。

 なお、区分された本来の日額分については、時間単価に換算した場合、最低賃金法に定める基準をこえる額でなければなりません。

 

<POINT3.労働条件の明示>

 労働契約の締結にあたっては、該当労働者に対して、所定の事項について書面による労働条件の明示を行わなければなりません。賃金に関する労働条件はその中に含まれますので、今後、深夜の業務だけに従事する従業員との労働契約において、前述の割増賃金を含んだ賃金設定を行う場合には、割増賃金分と本来の日額分とを明確に区分して明示しなければなりません。

※当記事作成日時点での法令に基づく内容となっております※


《参考となる法令・通達・判例など》

  • 労基法15条、37条、105条
  • 昭23.10.14基発1506
  • 平12.3.8基収78
  • 創栄コンサルタント事件[大阪高判平14.11.26]